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実践 日本人の英語

私が最近読んだ『実践 日本人の英語 (岩波新書)』という本の紹介です。

この本は、英語学習者の間では非常に有名なベストセラー『日本人の英語 (岩波新書)』の著者が書いた「実践」篇です。日本人が英文を書くときによくする間違いを例をあげながらわかりやすく解説されていて学ぶことが多くありました。

本の内容を一部ご紹介します。

<my friend問題>

「私は友人と一緒にタイに行きました」という英文を

I went to Thailand with my friend. としてしまうと、

「たった1人しかいない私の友人と一緒にタイに行きました」となってしまいます。

正しくは、以下のとおり。

I went to Thailand with a friend of mine (one of my friends).

ただし、

I went to Thailand with a friend.

のように、一度不定冠詞のaで友人のことを紹介すれば、以降はmy friend(私のその友人)というように、myを使って、一緒にタイに行ったその1人の人間を指し示すことができる。


<「脱原発」のゆくえ>

「政府は日本に原子力発電所の段階的廃止を予定している」と言いたいとき、冠詞の有無で大きな意味の違いが生まれてしまう。

1.The government plans to phase out nuclear power plants in Japan.

2.The government plans to phase out the nuclear power plants in Japan.

いずれも「政府は日本に原子力発電所の段階的廃止を予定している」と言っているが、2つの文には大きな違いがある。

theを使って表現している2.は、日本のすべての原子力発電所が廃止の対象となっているが、theのない1.は、そこまでは言っていない。厳密に言えば、1.の「無冠詞複数形」のnuclear power plantsでは「2つ以上の原子力発電所の廃止」としか言っておらず「すべての発電所の廃止」とはならない。


2つの例文を紹介しましたが、このほかにも「only」「I think」「so」などなど私たちがよく使う英語表現の落とし穴がたくさん取り上げられていてとても興味深かったです。文法書ではなく読み物として書かれているため、少し読みにくい点はありますが、内容の充実度を考えると読んで損のない一冊です。

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